iPadユーザーの皆さん、いよいよiPadOS 18の発表が近づき、期待に胸を膨らませていることでしょう。新しいiPadOSは、AIによる画期的な機能「Apple Intelligence」をはじめ、使いやすさを大幅に向上させる様々な新機能を搭載すると言われています。しかし、最も気になるのは「自分のiPadが、この最新OSにアップデートできるのか?」という点ではないでしょうか。
本記事では、Appleの公式発表に基づき、iPadOS 18に対応するiPadモデルを徹底解説します。さらに、注目の新機能の概要、アップデート前に確認すべき準備、そしてよくある疑問点まで、iPadOS 18に関するあらゆる情報を網羅的にご紹介。あなたのiPadがアップデート対象かどうかを確認し、最新のiPad体験を最大限に楽しむための情報がここにあります。
iPadOS 18とは?注目の新機能
1. iPadOS 18で何が変わる?
iPadOS 18は、2024年9月17日より提供開始される予定のiPad向け最新オペレーティングシステムです。このアップデートは、iPadの使い勝手と生産性を飛躍的に向上させる多くの新機能をもたらします。
- Apple Intelligence: AIを統合したパーソナルインテリジェンスシステムで、文章作成支援やSiriの強化など、かつてない体験を提供します。
- 計算メモ: メモアプリ内で手書きの数式を即座に計算し、グラフ化も可能にする革新的な機能です。
- スマートスクリプト: Apple Pencilでの手書き文字が自動で美しく整えられ、さらに編集も可能になるため、ノートテイキングの効率が格段に上がります。
- カスタマイズ性の向上: ホーム画面やコントロールセンターのカスタマイズ性が大幅に強化され、より自分らしいiPadに設定できるようになります。
特にApple Intelligenceは、iPadの可能性を広げる核となる機能として注目されており、その詳細は次項で詳しく解説します。ただし、Apple Intelligenceの正式提供開始は2024年秋以降となり、初期は英語のみの対応となる見込みです。
2. Apple Intelligence:iPadの知能を拡張する新時代
Apple Intelligenceは、Appleが長年培ってきたデバイス上処理の強みを活かした、革新的なパーソナルインテリジェンスシステムです。あなたのiPadの使い方が根本から変わる、その具体的な機能と特徴を見ていきましょう。
- 文章作成支援: メール、メモ、Pagesなどのアプリで、文章の校正、要約、書き換えなどをAIがサポートします。例えば、長文のメールを簡潔にまとめたり、表現をより洗練させたりすることが可能になります。
- Siriの機能拡張: Siriがより自然な会話に対応し、アプリ間の連携も強化されます。画面の内容を認識して文脈に沿った質問に答えたり、複数のアプリにまたがる複雑なタスクを実行したりできるようになります。
- 画像生成機能: テキストからオリジナル画像を生成する機能や、写真から不要なオブジェクトを削除する「クリーンアップ」機能など、クリエイティブな表現の幅を広げます。
このシステムの最大の特徴は、プライバシー保護を最優先している点です。多くの処理をデバイス上で行い、より高度な処理が必要な場合は、特別なセキュリティ対策が施されたクラウドサーバーで安全に実行します。これにより、あなたのデータは常に保護された状態を保ちます。なお、Apple Intelligenceの利用には、M1チップ以降を搭載したiPadが必要となります。
iPadOS 18の対応機種リスト:あなたのiPadは含まれる?
いよいよ本題です。あなたのiPadがiPadOS 18に対応しているかどうか、公式発表に基づいたリストで確認しましょう。
1. iPadOS 18に対応するiPadモデル一覧
Appleの公式発表によると、iPadOS 18は以下のモデルで利用可能です。お手持ちのiPadのモデル名を確認し、照合してみてください。モデル名の確認方法は後述のFAQセクションをご参照ください。
- iPad Pro:
- iPad Pro (M4)
- 12.9インチiPad Pro (第3世代以降)
- 11インチiPad Pro (第1世代以降)
- iPad Air:
- iPad Air (M2)
- iPad Air (第3世代以降)
- iPad:
- iPad (第7世代以降)
- iPad mini:
- iPad mini (第5世代以降)
このリストはAppleの開発者向け会議「WWDC24」で発表された情報に基づいており、最も信頼性の高い情報源です。
2. サポート対象外となる可能性のあるモデル
残念ながら、今回のiPadOS 18のアップデートから、一部のiPadモデルがサポート対象外となることが示唆されています。以下のモデルをお使いの場合は、iPadOS 18へのアップデートはできません。
- iPad Pro:
- iPad Pro 10.5インチ(A10X Fusionチップ搭載モデル)
- 2018年以前に発売されたiPad Proモデル全般
- iPad:
- iPad(第6世代)
- 2020年以前に発売された無印iPad(第5世代以前)
- iPad Air:
- 2019年以前に発売されたiPad Air(第2世代以前)
- iPad mini:
- 2019年以前に発売されたiPad mini(第4世代以前)
サポート対象外となることの主な影響としては、iPadOS 18の新機能が利用できなくなるだけでなく、将来的にはセキュリティアップデートも提供されなくなる可能性があります。セキュリティアップデートが停止すると、潜在的な脆弱性が修正されず、悪意のある攻撃のリスクが高まるため、買い替えを検討するか、現行OSでの利用を続ける場合はセキュリティリスクを理解しておく必要があります。
3. 対応機種に関する疑問:なぜあのモデルが外れる?
iPadOS 18の対応機種リストを見て、一部のユーザーからは「なぜあのモデルが対象外になったのか?」という疑問の声が上がっています。特にA10X Fusionチップを搭載したiPad Pro 10.5インチが対象外になったことについて、Redditなどのコミュニティで議論が交わされています。
- チップ性能の乖離: A10X Fusionは、無印iPad(第6世代)に搭載されているA10 Fusionよりも高性能であるとされています。しかし、A10 Fusion搭載のiPad(第7世代)は対応している一方で、A10X Fusion搭載のiPad Proが対象外となるのは、単純なチップ性能だけではない理由があることを示唆しています。
- Appleの選定基準: Appleは公式には対応機種の選定基準を明確にしていません。しかし、一般的には以下の要素が考慮されていると推測されます。
- Neural Engineの有無と性能: Apple IntelligenceなどAI関連機能の処理に不可欠なNeural Engineの有無や世代が重要視されている可能性があります。A10X FusionにはNeural Engineが搭載されていません。
- RAM容量: 新しいOSや機能が要求するRAM容量を満たしているかどうかも重要な要素です。
- デバイスのアーキテクチャ: チップセット以外のハードウェア設計も、最新OSの機能と互換性があるかどうかに影響を与える可能性があります。
これらの要素が複合的に作用し、たとえ高性能なチップを搭載していても、特定のモデルが最新OSのサポートから外れることがあると考えられます。
iPadOS 18の新機能を最大限に活用するために
iPadOS 18の新機能をフルに楽しむためには、対応機種であることだけでなく、特定のハードウェア要件を満たす必要があります。
1. Apple Intelligenceを利用できるiPadモデル
iPadOS 18の目玉機能であるApple Intelligenceは、その高度な処理能力から、利用できるデバイスが限定されます。以下のiPadモデルがApple Intelligenceに対応しています。
- M1チップ以降を搭載したiPad
- iPad Pro (M4)
- iPad Pro (M2, M1)
- iPad Air (M2, M1)
これは、Mシリーズチップに搭載されている高性能なNeural Engineが、Apple IntelligenceのAI処理に不可欠であるためです。M1チップ以降を搭載していないiPadでは、iPadOS 18にアップデートできたとしても、Apple Intelligenceの恩恵を受けることはできませんのでご注意ください。
2. 注目機能:すべてのiPadで使えるもの・一部モデル限定のもの
iPadOS 18の多くの新機能は、対応するすべてのiPadモデルで利用できますが、Apple Intelligence関連機能のように一部モデルに限定されるものもあります。
多くのiPadで利用できる新機能:
- 計算メモ: 手書きの数式をリアルタイムで計算する機能は、iPadOS 18に対応するすべてのモデルで利用可能です。
- ホーム画面のカスタマイズ: アプリのアイコンの色を変更したり、配置を自由に調整したりする機能は、どの対応iPadでも楽しめます。
- アプリロック機能: 個別のアプリにパスコードやFace ID/Touch IDを設定してロックできる機能も、対応機種であれば利用できます。
- コントロールセンターのカスタマイズ: コントロールセンターのレイアウトや機能ボタンをより自由に設定できる機能も、幅広いモデルで利用可能です。
一部モデル限定となる機能:
- Apple Intelligence関連機能: 前述の通り、M1チップ以降を搭載したiPad ProおよびiPad Airでのみ利用可能です。文章作成支援、強化されたSiri、画像生成などがこれに該当します。
ご自身のiPadがどの機能に対応しているかを事前に把握しておくことで、アップデート後のギャップを防ぎ、新しいOSをより効果的に活用できるでしょう。
iPadOS 18アップデート前の注意点と準備
iPadOS 18のアップデートは、大きな変更を伴うため、トラブルなくスムーズに進めるためには事前の準備が非常に重要です。
1. アップデート前に必ず行うべきこと
安心してiPadOS 18にアップデートするために、以下の3つのステップを必ず実行してください。
- データのバックアップ:
- 最も重要な作業です。万が一のデータ消失に備え、iCloudまたはPC/Macを使ってiPadの全データをバックアップしておきましょう。iCloudバックアップは「設定」>「ユーザー名」>「iCloud」>「iCloudバックアップ」から実行できます。PC/MacでのバックアップはFinderまたはiTunesを使用します。
- ストレージ容量の確認と整理:
- OSアップデートには十分な空き容量が必要です。iPadOS 18のインストールには数GBの容量が求められるため、「設定」>「一般」>「iPadストレージ」で空き容量を確認し、不足している場合は不要なアプリや写真、動画を削除して整理しておきましょう。
- Wi-Fi環境の確認とバッテリー残量の確保:
- アップデートファイルは非常に大きいため、安定したWi-Fi環境下で行うことが必須です。モバイルデータ通信でのアップデートは、通信量制限や接続の不安定さから推奨されません。また、アップデート中にバッテリーが切れると故障の原因となるため、少なくとも50%以上のバッテリー残量があることを確認し、可能であれば充電器に接続したままアップデートを開始してください。
2. アップデート手順の概要
準備が整ったら、以下の手順でiPadOS 18にアップデートできます。
- iPadがWi-Fiに接続されていることを確認します。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「ソフトウェアアップデート」をタップします。
- iPadOS 18のアップデートが表示されたら、「ダウンロードしてインストール」をタップします。
- 画面の指示に従ってパスコードを入力し、利用規約に同意するとダウンロードが開始されます。
ダウンロードが完了すると、インストールが促されます。インストール中はiPadを使用できなくなるため、時間に余裕のある時に行いましょう。また、設定で「自動アップデート」をオンにしておけば、リリース後、夜間などに自動でアップデートが適用されるようにすることも可能です。
iPadOS 18対応機種に関するFAQ
iPadOS 18について、多くの方が抱く疑問にお答えします。
- Q1: 自分のiPadがiPadOS 18に対応しているか確認する方法は?
- A: iPadの「設定」アプリを開き、「一般」>「情報」の順にタップします。表示される「モデル名」を確認し、本記事の「iPadOS 18に対応するiPadモデル一覧」と照合してください。モデル名が分からなければ、モデル番号からインターネットで検索することも可能です。
- Q2: サポート対象外のiPadはどうすればいい?
- A: サポート対象外のiPadはiPadOS 18にアップデートできません。引き続き現行のiPadOSバージョンで利用することは可能ですが、新機能は使えず、将来的にはセキュリティアップデートも停止する可能性があります。安全性を考慮し、新しいiPadへの買い替えを検討するか、インターネット閲覧や動画視聴など、限定的な用途で利用を続けるのが賢明です。
- Q3: Apple Intelligenceはいつから使える?日本語対応は?
- A: Apple Intelligenceは、iPadOS 18の初期リリース後、2024年秋以降に初期ベータ版が提供開始される予定です。ただし、初期は英語のみの対応となり、日本語対応は2025年以降になる見込みです。気長に待ちましょう。
- Q4: iPadOS 18にアップデートすると、バッテリー持ちは変わる?
- A: OSアップデートによってバッテリーの持ちが変わる可能性はあります。新しいOSは最適化されていることも多いですが、同時に新しい機能が追加されることで、一時的にバッテリー消費が増加するケースも報告されます。これは機種や利用状況に大きく左右されるため、一概には言えません。アップデート直後はシステムが安定するまで多少のバッテリー消費増が見られることもあります。
まとめ
本記事では、iPadOS 18の注目の新機能から、最も気になるiPadOS 18対応機種、そしてアップデート前の重要な準備について詳しく解説しました。あなたのiPadがiPadOS 18のアップデート対象であれば、ぜひ最新の機能を体験し、iPadの新たな可能性を広げてください。特にM1チップ以降を搭載しているiPadをお持ちの方は、AIによる革新的な体験をもたらすApple Intelligenceに大きな期待が持てるでしょう。
残念ながらサポート対象外となってしまうモデルをお使いの方も、現行のiPadOSで引き続きiPadを活用することは可能です。しかし、セキュリティの観点や最新機能を求める場合は、新しいiPadへの買い替えも視野に入れることをおすすめします。
iPadOS 18は、iPadの歴史において新たな時代を告げるメジャーアップデートとなるでしょう。今後のさらなる進化と、私たちのデジタルライフを豊かにするイノベーションに期待せずにはいられません。


